アナフィラキシーショックの原因になる食べ物 ~肌に触れる・少量摂取でも発症する~

食べ物、花粉症、ハウスダストなどのアレルギーを持つ人が増えている中で、救急搬送を必要とするほどのアレルギー症状を発症する場合があります。

特に体の機能が未成熟である子供にこそアレルギー症状が強く、重症化しやすいので注意が必要です。

今回は死に至る可能性もあるアナフィラキシーショックについて確認をしていきましょう。
 

アナフィラキシーショックの原因になる食べ物

アナフィラキシーショックはアレルギー症状が異常で、非常に短い時間で全身に現れます。

他にもアレルギーの原因となる食べ物や飲み物を食べたり、飲んだりして口の中にアレルギー物質が触れたときにも普段以上に強いアレルギー症状を発症する場合があります。

口元、口の中、舌、喉などに痒み、痛みや腫れ
内出血や蕁麻疹などの皮膚症状
咳や息切れなどの呼吸器症状
これらが過剰発症してアナフィラキシーショックに至ります。

 

【アナフィラキシーショックを引き起こす食べ物一例】


牛乳
小麦
ピーナッツ(落花生)
ナッツ類

そば
果物全般
大豆
カニやエビなどの甲殻類
イカやタコなどの軟体類
イクラやタラコなどの魚卵 など


上記の食べ物はアレルギー反応を持つ人の母数が多いために必然的にアナフィラキシーショックを引き起こしてしまう可能性が高くなりますが、その中でも「ピーナッツ」「そば」「甲殻類」は非常に強いアレルギー反応を起こすと言われています。
 

しかしアレルギー反応の度合いについては個人差があるために一概に多い少ないという表現だけでは不十分と言えます。
 

食べ物を食べてから発症までの時間

数分でアナフィラキシーショックを起こす場合がある

食べ物の場合は食べ物が消化と吸収される時間を必要とするために

食後30分~2時間以内に発症することが多い

とされています。

ただし、治療を受けるなどで症状が改善した後にもアナフィラキシーショックを再発する場合があります。

20%以下の確率で発症をして、最初にアナフィラキシーショックを発症してから「3日後に再発」をしたという報告もあります。

同様に注意するべきは、アレルギーの原因となる食べ物を食べてサッカーやマラソンなどの激しい運動をした時に発症をする場合です。
この場合アレルギー反応が弱い人であっても食後約4時間以内に発症をする可能性があります。
 

アナフィラキシーショックの症状

アナフィラキシーショックを発症すると激しい全身症状として現れ、発症者は自身で対処をすることが出来なくなってしまいます。

アレルギーを持つ人にアナフィラキシーショックの症状が見られたらアレルギー専門医がいる病院への救急搬送も視野に入れる必要があります。
 

【アナフィラキシーショックの症状例】
・呼吸困難
・激しい嘔吐、腹痛、下痢
・脈が急激に速くなる
・ぐったりする
・意識がもうろうとする
・急激な血圧低下
・失禁

など短時間の内に症状が重篤化します


代表的な症状を記載しましたが、子供の場合は時間経過によって強いアレルギー反応を起こす可能性がありますので早々に医師の診断を受けるようにしましょう。
 

アナフィラキシーショックへの対応

アナフィラキシーショックを発症した人に対してすぐに2点を確認しましょう。

・息をしているか:呼吸2回分(約10秒)
・意識があるか:肩を叩きながらの声掛けへの反応有無


どちらか一方または両方が認められなかった時には下記を実施していきます。
 

【呼吸困難、意識不明である場合の対処】
・声掛けに反応をするか

何も反応がない場合は意識不明の可能性があるので救急搬送の手配

・うつ伏せなどで呼吸が出来ていない場合
呼吸が出来るように仰向けに寝かせて気道を確保する

・嘔吐がある場合
嘔吐物がのどに詰まらないように横向きで寝かせる

・症状の変化が無いかを観察
呼吸や意識が回復しているかを確認しながら人を呼んで119番へ通報してもらう

・呼吸をしていない場合
改めて気道を確保して心臓マッサージを開始する
周りの人にAEDを持って来てもらう
救急隊員が来るまで心臓マッサージを継続する
※人工呼吸は感染症などのリスクがあるために行わない


しかし突然の出来事に冷静に対処をすることは非常に難しいです。
だからこそ、

一刻も早く病院で適切な治療を受けるために救急車を呼ぶこと

が最優先事項であると覚えておきましょう。
 

食べ物以外に起こるアナフィラキシーショック

アナフィラキシーショックは食べ物からの発症だけではありません。
身近なところにもアレルギー症状が重篤化する原因が潜んでいます。

食物アレルギーを持つ人はハウスダストや薬でもアレルギーを発症しやすい傾向がありますので、咳が出たり痒みを覚えたりした場合はアレルギー反応であるかもしれないことを覚えておきましょう。
 

【食べ物以外でアナフィラキシーショックを起こす原因一例】

「昆虫」

アシナガバチ、スズメバチ、ミツバチなどのハチに刺された場合
蛾や蝶の鱗粉を触った場合
ゴキブリの体やフンを触った場合
蚊に刺された場合
アリやムカデに噛まれた場合 など

「ハウスダスト」
猫や犬などペットの毛
ダニの死骸やフン
ほこりや塵
カビや細菌
繊維くず
花粉
人間のフケ など

「医薬品」
抗生物質
解熱鎮痛薬
造影剤
麻酔薬 など

「ラテックス」
ゴム手袋
ゴム靴
ゴム風船
カテーテルなどの医療用具

「運動」
運動中または運動直後に発症

 

食べ物でアナフィラキシーショックを発症しないためには

アレルギー症状を起こす食べ物や飲み物を食べない・触れない

を徹底することです。

アレルギー症状はストレスや疲労、女性の場合は生理期間と生理前後など日々の体調によっても発症の度合いが変わります。

どの程度でアレルギー反応が出るかが予測出来ないことからも

「アレルギー症状が出る物質に近づかないようにする」

が一番の対策になると言えるでしょう。
  

まとめ

いかがでしたでしょうか。

食べ物でアナフィラキシーショックを発症する場合は少なくとも30分かかりますが、ハチに刺された場合は5~10分以内に発症をするために冷静に判断をすることが求められます。

本日のポイントは1点です。

【アナフィラキシーショックを発症しない方法】
アレルギー反応を示す食べ物や飲み物に近寄らない、触らない


万が一に何らかの原因でアナフィラキシーショックを発症してしまった場合は

病院へ急行して適切な処置を受けましょう。


普段からアレルギー症状が強く出る人はアレルギー反応を抑える薬を常時携帯している人もいます。

しかしアナフィラキシーショックを発症して現場が混乱をしている状況下では家族であっても冷静でいられない可能性が高いので、とにかく医療機関へ運ぶことを最優先にしてください。

みなさんが知識を持っていることで救われる人がいるかもしれませんので参考になれば嬉しいです♪

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