フレンチのマナー 入店からナプキン・フラットウェアの使い方を学ぶ
今回は洋食のマナーについて学んでいきます。
洋食のマナー、知っているようで意外と知らないポイントを押さえていきましょう!
店に入った瞬間からマナーは始まる
お客様が笑顔でお店に入ってこられた方が嬉しいに決まっていますよね。
和食、洋食という区別なく笑顔で入店して予約名を伝えましょう。
私は注文する時や食事をサーブしてもらった時にも笑顔でいることときちんと御礼を言うことを心がけて3年経ちますが、お店の人が丁寧な接客をしてくれたり、ちょっとしたサービスをしてくれたりしたこともありますよ(^^)
お互いが心地の良い時間になるようにしたいと思う心が上品さを生むのではないでしょうか。
クロークがある場合は出来るだけ荷物は預けましょう。
女性の場合はお化粧道具、財布、携帯が入る程度の小さめのハンドバッグ1つ以外は預けられるとスマートです。
上着は裏側(裏地)が見えるように軽くたたみお店の人に預けましょう。
表側は目には見えない細かな埃や花粉がついていますので、出来るだけお店で埃を落とさないようにするという配慮になります。
席に案内されたら
イスに座るときはイスの左側から入って席に着き、イスから離れるときもイスの左側から席を立ちます。
もしも窓際のテーブルなど左側から座ることが難しい場合には右側から席に着いてもマナー違反にはならないので、無理せずに座りましょう。
ハンドバックはイスの背もたれと背中の間に置きます。
テーブルと体の間にこぶし二つ分のスペースを作って座りましょう。
席に着くと布製のナプキンがテーブルに置かれています。
ナプキンをヒザの上に広げるタイミングには細かなルールはありません。
ただしゲストよりも先にナプキンを広げる行為は「時間がありません」「早く料理を出して」といった意味をもってしまうので好ましくありません。
ゲストがナプキンを手に取るのを見計らってから、自分のナプキンを広げるのがベターです。
自身がゲストの場合には飲み物が来たときや料理をオーダーしたタイミングでナプキンを広げるとスマートです。
ナプキンの使い方
ナプキンが折りたたんである場合は広げて膝の上に置きます。
手前側を1/5程度折り、折り目を手前側にして膝の上に乗せます。
他にも飾り折りのナプキンは一番上の部分を持ち上げると広がるように折られており、ナプキンリングを使用している場合はリングを取ってナプキンを使用します。
ナプキンリングはテーブルの上邪魔にならないように置いておきます。
ナプキンはの使い方としては
・料理を食べたあとで口を拭くとき
・フィンガーボールで洗った指を軽く拭くとき
に使用します。
女性の場合はグラスやカトラリーに口紅がつかないようにするために食事の前に口紅をおさえても失礼にはなりません。
ナプキンの汚れた箇所が人目につかないようにするとよりスマートです。
先程折りたたんだナプキンの内側の面を使用するとよいでしょう。
使い方の注意点
自分のハンカチやティッシュペーパーなどで口を拭いてはいけません。
「汚いナプキンは使いたくない」という意思表示になってしまいます。
フォークやナイフなどのテーブルウェアや、グラスを拭くのも避けましょう。
グラスに料理の油分や口紅がついたときは、油分がついた箇所を指でぬぐってから指をナプキンで拭くと良いでしょう。
食事の途中で席を外すときにはナプキンを畳まずに椅子の上に置くか、背もたれにかけておきましょう。
食事を終えて退席するときはナプキンを畳まずテーブルの上に置きます。
その意味は「料理があまりにおいしくてナプキンをたたむことを忘れていた」というメッセージになるのです。
反対に退席する時にナプキンを美しくたたむと「料理やサービスに満足しなかった」という意味を表します。
フラットウェア(カトラリー)の使い方
フラットウェアとはフォーク、ナイフやスプーンをまとめて呼ぶ呼び方で、カトラリーは刃物のみを指す言葉です。
フランス式では皿の左側にフォークが並び、その他のフラットウェアは右側に並びます。
コース料理など出てくる予定の皿数が多い場合でもフォークは3本までしか置きません。
一方ではイギリス式は初めから食事に必要な分のフラットウェアが並んでいます。
左右それぞれに複数本のフラットウェアが並んでいるときは、「外側」から使います。
料理の途中で手を止めたいときには、皿の上にフォークとナイフを「八の字」に置いておくとまだ食事が済んでいないサインになります。
デザートスプーンやデミタススプーン(コーヒー用)などの小さいスプーンは皿の横ではなく席の奥にセッティングされています。
フラットウェア使用時の小さな疑問
魚料理用のスプーンはどうやって使う?
魚料理のカトラリーにフィッシュスプーンがセットされていることがあります。
ナイフ代わりに使用し、ソースやスープと絡めながら味わうためのスプーンの役割もあります。
そのためにスプーンを横にして軽く魚介を切ることも出来るようになっていることが特徴でスープと一緒に口を付けてたべることもできます。
食べ終わった後はどのように置くのが正解?
食べ終わったあとは皿の上にフォーク、ナイフやスプーンをそろえて置きますが、並べ方にはフランス式とイギリス式、さらには日本式で違いがあります。
しかしフランス料理だからフランス式とこだわる必要はありません。
フランス式
フラットウェアの柄を右にして3時の方向に揃えて置く
イギリス式
フラットウェアの柄が真下に来る6時の方向に揃えて置く
日本式
フラットウェアの柄を右側にして斜め45度の4時半方向に揃えて置く
このように少しずつ違いがありますので、確認しておきましょう。
フォークでご飯を食べる方法
以前はご飯を食べるときにはフォークの背に乗せて食べることが正しいテーブルマナーとされてきました。
しかし最近ではフォークの腹に乗せて食べる人が増えています。
その違いはイギリス式とフランス式によるもので、イギリス式ではフォークの背に料理を乗せて口に運ぶのが正式なマナーとされています。
日本ではイギリス式マナーを公式としてきたためにイギリス式の方が広がったと考えられます。
フランス式ではフォークの背に料理を乗せることはマナー違反にあたります。
イギリス、フランスに行くときには覚えておきたいマナーですが、日本で食事する際はどちらの方法でもマナー違反にはならないので食べやすい方法で食事を楽しみましょう。
まとめ
食事をするまでにもたくさんのマナーがあり、混乱してしまいますね。
しかしみなさんが既に身につけているマナーも多いのではないでしょうか。
どのような食事会であっても対応できるように細かい点もお伝えしておりますので、逆を言えばこのポイントを押さえておけば恥ずかしい思いをすることはないということにもなります。
次回は食事中のマナーにフォーカスをしていきます。
ここまで押さえたら緊張せずに上品に洋食も楽しめますので一緒に頑張りましょう♪